こんにちは!2022年は昨年以上に本を読もうと思っているShoHaru(@Kobeshima8)です。
地平線を追いかけて満員電車を降りてみた
著者:紀里谷和明
紀里谷和明氏と言えば映画監督で宇多田ヒカルの元夫ということで有名なのかなと思います。
そんな著者が書いた本の内容に興味は湧きませんか?
タイトルから想像して、夢を探すような自分探しの本を連想していませんか?
残念ながら、そんな単純な内容ではありません。
半分当たっていますが、半分はずれています。
この記事を読むと著書の内容が分かるように、名言を紹介しながら説明していきます。
是非、最後まで読んでいただき、「地平線を追いかけて満員電車を降りてみた」を読むきっかけにしてもらえたら嬉しいです。
👇この記事で書いてある内容
評価
この本を読んで得られること
この本を読むのにおすすめな人
この本を読むのにおすすめしない人
名言から感じた感想とあらすじ
まとめ
評価
4/5(☆☆☆☆)
悩みを抱えた人々がある劇場の支配人と会話をすることで、自分自身にとことん向き合うストーリーとなっています。
読んでいて僕はこんなに自分自身と向き合ったことはないな、と考え込んでしまうほど深く掘り下げられています。
5つの話がありますので、その話を一つ一つご紹介していきます。
得られること
・自分自身との向き合い方
・人生にとって大切なもの
おすすめな人
・人生に悩んでいる人
・今何をすればいいのか分からない人
おすすめしない人
・強い意志と目標を持って生きている人
名言から感じた感想
5つの悩みをそれぞれ劇場の支配人との対話形式で解決していく内容になっています。
ここからは僕が名言と思った本書の中での言葉を内容とともにご紹介していきます。
「地平線を追いかけて満員電車を降りてみた」ではどんな名言が出てくるのでしょうか。
「他人に勝ってさえいればいい」「人から『勝ち組』と呼ばれれば、必ずしあわせになれる」と思い込んでいる人が大勢います。
「地平線を追いかけ満員電車を降りてみた」より
成功してお金持ちになりたいという願望のある男と劇場の支配人の話です。
その日、飲み屋でぼったくられた男は、成功してお金をたくさん手に入れたいという話を支配人にします。
そんな話の中で支配人は、「お金がいくらあれば幸せになれると思っているのか」「何がほしいのか」「他の人にとってではなく、自分自身にとってはどうか」ということをがんがん聞いていきます。
そして、支配人が言ったのは、
「他人と比べることでしか物事の価値を測れない視点をもたされてしまっている」
ということでした。
他人と比較して上下、優劣をつけても、自分自身の本質的な価値は何も変わらないということです。
比較して上だから、しあわせかというと必ずしもそういうことではないということですね。
確かに僕も何かで下になったからと言って不幸かと言われたらそんな事はないです。
自分がどう感じるかが大切ですよね。
目の前に、子どものころのあなたがいます。どうですか?
「地平線を追いかけて満員電車を降りてみた」より
33回目の演技オーディションに落ちた女性と劇場の支配人の話です。
自分は子どものときに親から愛されていなかったから、有名になって人々から愛されたいと考える女性。
愛されていない自分に価値は無く、「女優」という肩書を手に入れたい。
しかし、そんな女性に支配人が言ったのがご紹介した言葉です。
僕も2歳くらいの自分の子どものころを想像して、その子が近づいてきたらどうするか考えてみました。
本書の中での女性の答えと同じなのですが、たぶん、「抱きしめます」。
子どもが自分だからということではなく、存在自体が小さくて可愛いですよね。
言い過ぎかもしれませんが、自分のことを卑下していることは、その子どもを虐待していることと同じことと考えられるかもしれません。
だから、無条件で自分は自分を好きであればいいということを支配人は言いたかったのでしょう。
人生の幸福は感動の総量で決まる。
「地平線を追いかけて満員電車を降りてみた」より
同期の女性から独立してイラストレーターになると言われた男性と劇場の支配人の話です。
同期の女性が夢を持って羽ばたいていったことで、今やっている仕事に意味を見出せなくなり、投げやりになっている男性。
同期の女性が独立することに嬉しさを感じながらも、夢も目標もない自分に対して少し自暴自棄気味になっていました。
夢を持って何かになりたいと思う男性に対して、劇場の支配人は何かになるのではなく、どうなりたいかが大事であると説きます。
そして、男性は次の日仕事をズル休みをします。
その2週間後に会社を退職し、1年後劇場の支配人と再会します。
その時に言ったのがご紹介した言葉です。
何が大事でどうなりたいかを突き詰めた結果、感動する事が男性の人生にとって大事なことであると気付いたのです。
感動といっても泣くことだけではなく、人を好きなるような心が動くこと全般を指しています。
感動できることが自分のしあわせであると答えを出した男性は、感動という軸をもって仕事を探します。
何か(職業)になることが先行してしまいがちですが、まず考えるべきはどう(優しい等)なりたいかですよね。
余談ですが、感動の定義の仕方は、僕が考えていた感動とも少し重なる部分があるなと感じました。
わがままになる努力です。
「地平線を追いかけて満員電車を降りてみた」より
イラストレーターとして独立した女性と劇場の支配人の話です。
お気づきかもしれませんが、この女性は「やりたいことが見つからないあなたへ」でご紹介した男性の元同期です。
ただ、独立しても仕事はうまくいかず、盗作まがいの事をしてしまいます。
そして、劇場の支配人には「才能」という言葉で壁をつくり、自分を納得させようとしていると言われます。
加えて、イラストレーターとして、どんな絵を描きたいのか向き合う努力をしていないとも言われます。
その努力の中身というのが、先ほどご紹介した言葉です。
一見、わがままと努力という言葉は矛盾しているようですが、言い換えれば自分の思ったことに素直になることだと思います。
大人になると何かを思っても、「普通」、「世間」、「人の目」といったもので抑え込んでしまうことがありますが、思ったことは素直にやってみるのが大切だということです。
だから、思ったことは抑え込まず、わがままに実際にやってみなければ、自分のやりたいことは一生わからないということなのでしょう。
結果はコントロールできない。しかし、自分がすごすであろう時間を、喜びを感じる時間にすることはできる。それができるのは、ほかの誰でもなく、あなただけ。
「地平線を追いかけtて満員電車を降りてみた」より
結果が出せずに焦っている女優と劇場の支配人の話です。
人生には「しあわせ」と「不幸」の二つの道しかないと思っているかもしれません。
しかし、それ以外にも「自分自身の道」があります。
支配人は、人生とはしょせん遊園地に入ってから出るまでの時間でしかない、という例えをしています。
要は遊園地は楽しむ場所で、それを楽しむかどうかは自分次第だということです。
ひらたく言ってしまえば、楽しんだもの勝ちだということですね。
結果が出るかどうかは分からないが、実際にやってみて、人生を楽しい時間にすることをあなたならできるということだと思います。
だから、人生で結果が出せていない女性に対してご紹介した言葉を支配人は言ったのでしょう。
まとめ
自分自身にとことん向き合える本です。
この内容は著者が経験してきた過程の思考だと思います。
そして、本書で言いたかったのは「今のあなたではないあなたになる」必要はないということです。
閉塞感や心のもやもやというのは、何か自分を変えなくてはいけないという風に思い込まされているのかもしれません。
是非、「地平線を追いかけて満員電車を降りてみた」を読んで、自分との向き合い方を考えてみてください。
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